【はじめに】
賃貸併用住宅というものをご存知でしょうか?
オーナーの住居と賃貸用のスペースが一緒になった物件のことです。
不動産投資をこれから始めたい人、またはもうすでに始めている人なら誰でも、「できるだけ失敗しないように運用したい」、「税制面で得をしたい」と考えるのではないでしょうか。賃貸併用住宅は、その希望を叶える方法の一つと言えます。
今回は、住居の一部で不動産投資を行える「賃貸併用住宅」について見ていきたいと思います。
【賃貸併用住宅のメリット・デメリット】
1.賃貸併用住宅
賃貸併用住宅は、オーナーの自宅と賃貸スペースが一つの建物内にある住宅のことです。
例えば、上の階をオーナーの自宅、下の階をアパートとして入居者に貸し出す場合などが該当します。
自分が住む家の他に入居者を住まわせる部屋を設けるため、通常の住宅よりも建築費用は高額になります。
しかし、自宅投資という形を取れるため、住宅ローンを使えたり、税金の控除を受けやすくなるなどのメリットがあります。
2.賃貸併用住宅のメリット
・住宅ローンを利用できる
通常、賃貸アパートを建てる場合は事業向けの融資を受けることになるのですが、オーナーの自宅と兼用する場合は住宅ローンを利用できます。
住居は生きていく上で必要なものですので、ローンの金利は他の融資よりも低く設定されています。
ただし、賃貸併用住宅で住宅ローンを利用するには、「住宅部分が全体の50%以上」などの制約もあるので、事前に確認しましょう。
・税金対策に効果的
自宅として家を建てる場合は、住宅ローン控除などの税制優遇を受けることもできます。
住宅ローン控除は、2021年までに住宅ローンを利用して自宅を建てた人が受けられる控除で、会社員なら年末調整で申請すると天引きされた所得税が一部戻ってきます。
・家賃収入でローンを返済できる
通常の自宅と違い、入居者から徴収した家賃収入でローンの返済ができるというのも、賃貸併用住宅の強みです。
住宅ローンの制約との兼ね合いもあり、賃貸用の部屋を10戸も20戸も作るというのは難しいですが、空室を出さないように工夫をすれば少ない戸数でも家賃でローンの支払いをまかなうことが可能です。
3.賃貸併用住宅のデメリット
・資金がかかる
自分が住む家の他に賃貸用のスペースも設けるため、ローンの返済額は大きくなります。
賃貸スペースが常に満室とは限らないため、前もってしっかりとした資金計画を立てておきましょう。
・生活上のトラブル
自分と気の合う入居者だけが入居してくれればいいのですが、そうはいかない場合もあります。
同じ建物内に他人が住んでいるため、持ち家でも賃貸に住んでいる時のようなトラブルが想定されます。何かあった時にすぐに相談できる管理業者を探しておきましょう。
【最後に】
今回は、お得に不動産投資をする方法として、賃貸併用住宅についてご紹介しました。
自宅と賃貸スペースが一緒になった賃貸併用住宅は、家賃収入でローンをまかなえたり、他の投資用物件と比べて税制面で優遇されるなどのメリットがあります。
しかし、入居者との距離が近いため、管理業者や入居者との信頼関係が重要となってきます。
そういったことも踏まえた上で、検討されることをお勧めします。