はじめに
狭い路地を通り抜けた先に位置する土地。
このような土地は一般的に「旗竿地」と呼ばれます。
道幅など法律的な問題でアパートやマンションといった建物は作ることができないため、不動産投資家にとってはあまり興味を惹かれる土地ではないかもしれません。
しかし、工夫次第ではアパートを建築することが可能ですし、通常の土地にアパートを建てるよりもおいしい思いができるかもしれません。
したがって、旗竿地にオーダーメイドアパート建築は「あり」なのです。
その理由を見ていくことにしましょう。
理由その1
1つ目の理由は「旗竿地なら絶対にアパートを建てることはできない」とは言えない点です。
もちろん、一般的にイメージされるようなアパート、つまり共用のエントランスや通路などを備えたアパートを建てることは法律や条例がネックとなるため難しいでしょう。
しかし、個別の玄関を備え、壁どうしがつながったような形のオーダーメイドアパートであれば、旗竿地でも建てられる可能性が出てきます。
このような物件はタウンハウスあるいはテラスハウスなどと呼ばれるもので、昔の言葉で言えば長屋風のアパートですね。
ちなみに、通常のアパートやマンションは法律では「共同住宅」という扱いになります。
しかし、先ほど述べたような構造のアパートであればそうとはみなされないので、ふつうの住宅が建てられる旗竿地なら建築することができるわけです。
また、借りるほうにもメリットがあります。
タウンハウスやテラスハウスは、最近では昔の長屋とはまったくイメージの異なるオシャレな建物も多いですし、一戸建てに住むのと同じような感覚が味わえることもあって喜ばれるユーザーさんも少なくないのです。
それに、旗竿地であれば道路から離れて奥まったところになるので、静かさという面でもユーザーさんに対するアピールになるでしょう。
理由その2
2つ目の理由は、土地の安さです。
先ほども述べたように、旗竿地には通常構造のアパートやマンションを建てることが難しいため、マイホームとしての需要ならまだともかく賃貸経営をメインとする不動産投資家からの需要はどうしても少なくなります。
需要が少ないということは、当然価格も安くなるということです。
その一方、住む側つまりユーザーさんの需要に関してはふつうのアパートの場合と比較して大きく変わるわけではありません。
むしろ、静かな環境にあるオシャレなタウンハウスに住めるという付加価値すら生まれる可能性があるくらいです。
したがって、安く手に入れた土地にアパートを建てれば、一般的なアパートと同レベルか場合によってはそれ以上の家賃収入を手に入れられる可能性も期待できると言っていいでしょう。
最後に
ここまで見てきたように、旗竿地にオーダーメイドアパートを建築するのは十分に「あり」の投資戦略です。
数十戸もあるような大規模なものは地域によっては条例などがネックとなり建てることが難しいケースがあるかもしれませんが、10戸未満の小規模なオーダーメイドアパートであれば十分に勝算がありますので、ぜひご検討ください。